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エンジン(基礎編4)
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シリンダーレイアウト

直列エンジン

シリンダーを一直線に配置したエンジンで一般の乗用車で一番多く採用されているレイアウト。
軽自動車から1000cc程度までが3気筒、1000ccから2400cc程度までが4気筒が一般的。
2000cc程度を超えると 5気筒・6気筒も多くなる。
直列エンジンは、ブロックが一列なのでシリンダーヘッド・カム駆動システムなどが一組で済むので 軽量・低コストで生産できる。 2気筒・3気筒は振動が大きくカウンターウエイトやバランサーシャフトなどで振動を打ち消す必要がある。
4気筒でも全てのピストンが上下死点に位置して速度がゼロ になる瞬間が存在する問題があるため、 低速回転で不安定になりやすくフライホイールに大きな慣性モーメントが求められる。
6気筒は、とてもバランスが良く回転が スムーズで振動も少ないが、全長が長くなることから車両に搭載する場合は制約が多くなる。
FF車のエンジンは基本的に横置きなので直列6気筒の搭載は難しい (ボルボなどで搭載例はある)。
かつてFR車は直列6気筒が多く採用されたが、全長が長い為にクラッシャブルゾーンが十分に確保出来ないことや、 クランクシャフト やカムシャフトが長くメインベアリングも増えるため、エンジンの剛性確保や軽量化、 及びフリクションの面で不利になるデメリットがあり、徐々にV型6気筒が主流に なっていった。

V型エンジン

シリンダーを左右交互にV字型に配置したエンジン。 V型エンジンは直列エンジンよりもクランクシャフトの長さが短縮できるため、 特に多気筒化したときにエンジン をコンパクトにすることができる。
V型エンジンでは2本のシリンダー列を持つが、このシリンダー列をバンクと呼び、両バンク間の挟み角をバンク角と呼ぶ。
主に 多気筒になりがちな大排気量エンジンに採用されている。
8気筒以上のエンジンは、直列型では長くなるクランクシャフトの捩じり剛性を高めづらく、 またエンジン 自体も長くなり、車体への搭載に制約が出る。
このためクランクシャフト長さやエンジン全長を短縮できる、多バンクにシリンダーを振り分けたV型などのエンジンが一般的となっている。
6気筒エンジンでも、エンジン長が短く縦置き・横置きに兼用できることもあり、直列型に替わってV型が主流となっている。

水平対向エンジン

ボクサーエンジン・フラットエンジンと呼ばれることもある。
1本のクランクシャフトをはさんでシリンダーを左右に水平に配置し、 対になるピストン同士が必ず 向かい合うように上下するエンジン。
水平対向エンジンでは、対抗する気筒同士が振動を打ち消しあうため、 直列型などの他形式エンジンと比較して格段に低振動となる。
クランクシャフトは、直列型エンジンに対しては短く軽くなる。
V型エンジンに対しては長くなるが、バランスウェイトが不要なため、 低振動のままクランクシャフトを軽量にできる。
水平対向エンジンは、他のエンジンに比べて全高を低くすることができ、エンジン単体として低重心を実現できる、 但しエンジン下部に排気系・オイルパンがありボディーやサスペンションとの干渉を避けるために若干高めの位置に搭載され、 また上部に吸気系・補器類が配置されるために、車両に搭載された状態で低重心にするのは難しい。
以前の水平対向エンジンは、エンジン幅を抑えるために、ショートストローク・高回転型になっていたが、 燃費の面で不利になるために現在はロングストロークのタイプも採用されている。

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