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Electrical parts

電装部品(その3)
electrical parts

車外の電装品

ヘッドライト

自動車の前照灯には、通常、ロービームとハイビームが備えられている。
法令上の名称は、ロービームが「すれ違い用前照灯」、ハイビームが「走行用前照灯」である。
照射距離は、ロービームが前方40m、ハイビームが前方100m先まで届く。
国土交通省は2020年4月以降、暗くなると自動的に前照灯が点灯する 「オートライト」を新型の乗用車への搭載のメーカーへの義務付けを決めた。
明るさが1000ルクス未満になると、自動的にライトが点灯し、 走行中は運転者が消すことはできない。
ロービーム、ハイビームの切り替えについては、煩わしさや切り替え忘れの問題があるため、 メーカーによりハイビームを自動的に調整して夜間の視界を最大限に確保できる 次世代型前照灯、明るさセンサーや光学式カメラなどを連動させ車両と周囲の状況を検知することで、 常時ハイビームのままでも他車を眩惑せずに走行できる技術や、 カメラで対向車や前走車のほか歩行者なども検知し、複数の配光の組み合わせで 眩惑する部分の光だけをカットした上で、その周囲をハイビームで照射する技術も開発されている。

形状

・シールドビーム
初期のヘッドライト。形状は丸・四角で白熱電球とレンズカットが入ったガラス・反射板が一体化したもの。
電球が切れた場合はレンズごと交換が必要であった。
後に電球のみ交換でき、ハロゲンバルブが装着できるセミシールドタイプへと進化する。

・異形ヘッドライト
車両の形状に合わせて専用設計されたヘッドライト。
デザインの自由度が飛躍的に向上した。
レンズカットなども専用に設計できるのでヘッドライトが路面に対して垂直である必要が無くなり 空気抵抗が少ない形状にできるようになった。

・マルチリフレクターヘッドライト
レンズの代わりに複雑な形の反射板によって理想的な配光を実現したヘッドランプ。
レンズカットが不要になり透明な樹脂製カバーになった。
反射板の小型化が可能になり、ヘッドライトの小型軽量化と光量のアップが同時に実現した。

・プロジェクターヘッドライト
従来のヘッドライトでは電球の周囲にリフレクター(反射板)を使って光を集めていたのに対し、 プロジェクター式は筒の中に電球を入れ、 レンズによって光を集めて照射するという違いがある。
リフレクターが不要になったことで、より小型化ができてデザインの自由度も増した。
反射光がなく、直接照射した光だけになるので照射範囲の境界はっきりした。
それにより対向車が眩しく無くなったのでより明るいバルブを使うことができるようになった。
発光面が点に近いHIDやLEDと相性がよく、採用が増えている。

光源

・白熱球
ガラス球の中にアルゴン、窒素などの不活性ガスを封入し、 細いタングステン線でつくられたフィラメントに電流を流して、 2000℃以上の高温から放射する光を利用したランプ。
フィラメントの白熱を利用するので白熱電球といい、古くから代表的な電気照明として使用される。

・ハロゲン球
ハロゲン電球は白熱電球に比べ小さくパワーがあり、ランプ効率と色温度を高め、長寿命を実現した光源が特徴です。
フィラメントは、通常のガス入り白熱電球同様タングステンである。
高温になり白熱するとタングステンが昇華する。
昇華したタングステンは黒い粉となって電球内面に付着し、明るさを損なう一因となっている。
ハロゲン電球は電球内部に封入する窒素やアルゴン等の不活性ガスに、 ハロゲンガス(主にヨウ素、臭素などが用いられる)を微量導入する。
昇華してガラスに析出したタングステンがハロゲンと化合しハロゲン化タングステンを形成する。
この物質の蒸気圧は比較的高いので蒸発し再びフィラメント部に戻る。
フィラメント近辺で1400℃以上になるとハロゲンとタングステンが分離し、 タングステンがフィラメントに戻る。
この一連の化学変化をハロゲンサイクルと呼ぶ。
この反応によりタングステンの蒸発によるフィラメントの折損が抑制されるため、 一般の白熱電球に比べ50%程度明るい電球、 あるいは約10倍といわれる長寿命の電球が実現できるようになった。

・HID(ディスチャージ)
従来の白熱電球(ハロゲンなど)に替わって、メタルハライドランプなどのHIDランプを使った前照灯である。
メーカーによって、HIDヘッドランプ、キセノンヘッドランプ、 ディスチャージヘッドライト、など、呼び方はさまざまである。
従来型ランプはバルブ内のフィラメントへの通電による電熱で点灯するのに対し、 ディスチャージヘッドランプはキセノンガス、水銀、ヨウ化金属などを封入したバルブ内の電極間の放電で点灯する。
仕組みとしては、そのほかのガスを使うネオン管や家庭用の蛍光灯と同様で、 メタルハライドランプの一種である。このため、ディスチャージランプでは蛍光灯に近い特徴を持つ。
点灯時にキセノンによる放電、発熱を利用することで瞬間点灯を実現している。
点灯直後はヨウ化金属が固形で発光せず始動用のキセノン、アルゴン、 水銀のみの発光となるため青白い光となり、時間の経過と共に白色に変化する。
通常のメタルハライドランプのヨウ化金属(スカンジウム、インジウム、ナトリウムなどのヨウ化物)を 使っただけでは始動時~安定時に道路運送車両法で定められた白色の範囲を外れてしまうため、 成分編組を工夫してある。HIDバルブを用いた前照灯は、白熱バルブに比べて明るい上に、 消費電力が低いため発熱も少ない。
フィラメントを使わないことで、消耗と突入電流や振動による断線の心配もなく、長寿命である。
放電灯の特性上、バラストと呼ばれる安定器が必要な他、点灯直後は色温度が高く暗いため、 安定した光色や光束になるまで、数秒から数十秒を要する。

・LED
光源に発光ダイオード(LED)を使うヘッドライトです。
よく知られるように、 LEDは消費電力が非常に少なく、 発光素子としては半永久ともいえる堅牢性を備えています。
LEDは、p型とn型という性格の異なる2つの半導体を接合して作られています。
p型は内部を電子が移動しにくく、n型は移動しやすいという性格を持っています。
p型とn型の半導体を接合したものに電気を流すと、一定の条件下で接合の境界付近で 発光が起こります。
LEDの発光は、この特徴を利用したものです。
ハロゲンは、フィラメントを有して光ることから、光を出すときに高温になり、 徐々に劣化し、最後は切れてしまいますし、HIDは、放電によって発光するため、 電極部分の劣化により、不点灯になります。
これに対してLED電球は、半導体自体が光ります。
LEDはシリコンやゲルマニウムなどを材料とした固体でできていて、 電流を直接、光に変換することができます。
LEDは固体ですから切れるということがありません。
LEDはオン・オフの操作による点滅に強く、 頻繁にオン・オフしても寿命に影響はありません。
LED電球も使っているうちに材料の劣化などが原因で、 徐々に暗くなっていきます。
ただ、発光部に半導体を使っているのでフィラメントなどに比べて劣化はしにくく、 寿命は、約30000時間とハロゲン球の20倍から40倍くらいの寿命があります。
ハロゲンなどは電気エネルギーをいったん熱に変えた後に光を放つことから消費電力は高くなりますが、 ダイレクトに電気を光に変換できるLEDは、 ハロゲンバルブやHIDと違って非常にエネルギーロスが少ないことになります。
LEDは、HIDより小型で、指向性が高く効率よく照射できるのでヘッドライトをより薄型にでき、 デザインの自由度も増した。さらに複数のLEDを組み合わせることで、配光性についての自由度もあがっている。
たとえばマツダが採用している「アダプティブ・LED・ヘッドライト」は、 ハイビームを4つのブロックにわけることで、対向車を照らすエリアだけを消灯、 それ以外のエリアはハイビーム状態で照らすといったワザも可能としている。

ワイパー

ワイパー パラレル方式 オーバーラップ方式

ワイパーとは、フロントガラス、リアガラス、ヘッドライト等から雨や雪を拭き取る装置のこと。
ラバー付きの棒状のアームが作動するスタイルが一般的です。
ワイパーは、ワイパースイッチ・ワイパーモーター・リンクアーム・ピボット・ワイパーアーム・ ワイパーフレーム(ワイパーブレード)・ワイパーゴムという7つの部品から成り立っています。
運転者がハンドルの近くにあるワイパースイッチをONにすると、ワイパーモーターが回転し、 その動きがリンクアームとピボット(支点)を経由してワイパーアームに伝わります。
ガラス面を拭き取るのはワイパーゴムで、 ワイパーはワイパーアームとワイパーゴムの間で正確かつ円滑な動作します。
駆動機構は、大別すると一般的な乗用車に採用されるパラレル方式とバスなどの 大型車両に採用されるオーバーラップ方式があります。
【出典】https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1505/07/news009_3.html
【出典】https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1110/25/news009.html

オートストップ機構

オートストップ機構・間欠ワイパー
ワイパーアームはOFFにしても必ず下端で停止します(オートストップ機構)。
ワイパーモーター内円盤状のスイッチがあり内側に切り欠きと 外側に突起が一か所づつあり 外側の突起にはワイパースイッチからの起動用の電源端子、 内側の切り欠きにはアクセサリからの作動用の電源端子が当たります。
起動するときは外側の端子から電力が供給されますが内側の端子が通電した直後に外側の端子は切断されます。
ワイパースイッチがONの間は、常にどちらかの端子が接触しているので作動を続けます。
スイッチをOFFにすると内側の端子のみ電力が供給されることになり、 円盤の切り欠き部分に端子がきたときに電力の供給が無くなり停止します。
ここの位置がワイパーの停止位置になります。
間欠ワイパーは、ワイパー用アンプから外側端子に決まった間隔で短時間だけ 電力を供給することで一回づつ停止させることができます。
【引用】https://www.team-mho.com/sambar-wiper-auto1230/
【出典】https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1505/07/news009_3.html

パワーウインドウ

パワーウインドウ1

パワーウインドウは、パワーウインドウモーター、モーターとガラスを接続しているウインドウレギュレーター、 各ドアスイッチなどのほか、パワーウインドウ機構全体をコントロールするコンピューター、 さらに、キーOFF後の作動に関わるセンシングを行うためのルームランプスイッチなどによって構成されている。
ドアレギュレーター機構は、ワイヤーを用いる機構もあるが、 ワイヤー切れによるトラブルが発生することがあ ったためか、 最近では、オーソドックスな金属製のリンクタイプを見ることが多くなった。
なお、バッテリーを外したときには、初期設定を行わないとガラスの自動開閉や挟み込み防止機能、 電源OFF後の作動機能などが作動しなくなってしまうシステムもある。
パワーウインドウモーターASSYは、パワーウインドウモーター本体、コネクター部、ギヤ部で構成される。

パワーウインドウ2

最近では、パワーウインドウモーター内にECUを内蔵し、ドア特性の初期状態や経時変化を学習して、 挟まれ検出性能の向上を図るとともにモーターも小型化されてきている。
パワーウインドウECUには挟み込み防止機構用としてパルスセンサーが一体化されており、 パワーウインドウモーターの回転を検出する。
パワーウインドウモーターを制御するスイッチがパワーウインドウスイッチである。
通常、運転席には全席分の昇降スイッチと、ウインドウロックスイッチ、 ドアロックスイッチなどを一体化した集合スイッチが設けられ、 助手席と後席には各席用の昇降スイッチが設けられる。
運転席は、スイッチを一瞬操作すれば後は自動で全開または全閉まで窓が昇降するワンタッチ昇降機能が設けられる。
スイッチ接点はパワーウインドウモーターを直接制御する直切り方式と、 パワーウインドウモーターのECUを制御する信号式の2種類がある。
幼児が首を挟むなどの事故があり、最近ではスイッチノブの形状や作動方向を改善した他、 一部には挟み込みを検知して作動を停止する安全機構を取り入れている。
室内のスイッチであるが、雨が振り込む位置に設けられることが多く、 万一事故などで車両が水没した時にバッテリーが生きている限りは窓を開けられるようにする必要もあるため、 過酷な条件下でも作動する設計や工夫がされている。
【引用】https://www.goo-net.com/pit/magazine/109333.html

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