エンジン(ハイブリッド編)
hybrid engine
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ハイブリッドシステムの種類
シリーズ方式
モーターのみで走行し、エンジンは発電機として機能するタイプです。
エンジンで走っているわけではありませんので、正確には電気自動車に該当しますね。
国産車では、日産の「e-POWER」があります。モーターは起動時に最大トルクを発生できるので、
発進・低速時において非常にスムーズに走行することが可能です。
しかし、中高速時にはパワー不足になるので、走行性能においては不満を感じるかもしれません。
【引用】https://www.good-carlife.info/blog/hybrid-car/
パラレル方式
基本はエンジン駆動であり、モーターが補助的な役割をする仕組みです。
モーターは、発電機も兼ねているため、「エンジン補助」か「発電」のどちらか一方しか行う ことができません。
バッテリーの電気が蓄えられているときには、エンジンの補助的な役割を行います。
そして、バッテリー容量が無くなると、発電機として機能しますからエンジンのみで走行することになるわけです。
小型モーターを使用したシンプルな構造なので、コストが安いというメリットがありますね。
しかし、燃費性能に関しては、他のシステムよりも劣ってしまいます。
【引用】https://www.good-carlife.info/blog/hybrid-car/
シリーズ・パラレル方式(スプリット方式)
上記の「シリーズ方式」と「パラレル方式」を組み合わせたタイプで、
エンジンとモーター、発電機を搭載しています。
常に発電してモーターに電力を送ることができます から、燃費効率が非常に高いというメリットがありますね。
モーターのみ・エンジン+モーターを使い分けますから、
発進時や低速時、中高速時などすべての状況下で 無駄を省くことができるでしょう。
ハイブリッドシステムの中で最大の燃費効率を誇り、トヨタのプリウスなどにも採用されています。
マイルドハイブリッド方式
マイルドハイブリッドは、通常走行時のエンジンの補助動力です。
すなわち始動後、エンジンは基本的に回転しており、発進時など、トルクの弱い回転域において、
モーターの強いトルクでアシストする仕組みです。
フルハイブリッドでは200V以上の電圧で制御されるモーターが搭載されているため、
高電圧バッテリーも必ず車両に 備わっています。
一方、マイルドハイブリッドは12Vもしくは48V制御であり、基本的にモーターのみの走行が出来ないので、
大容量の高電圧バッテリーは必要ありません。
したがって、車両の重量を抑えることも可能であると共に、車内のスペースを犠牲にすることもありません。
モーターは、オルターネーター(発電機)の出力を上げて 補助動力として耐久性を持たせたものが一般的で、
エンジンとはベルトで連結されています。
車の大きさやモーターの出力次第で、数秒間だけモーターによる発進ができる車種も出てきています。
【引用】https://matome.response.jp/articles/3134
ハイブリッドシステムの構成部品
モーター
「SPORT HYBRID i-MMD」は、
駆動用モーターと発電用モーターの2つのモーターを備えた2モーター・ハイブリッドです。
駆動用モーターは、駆動軸と直結した構造となっており減速時には回生を行います。
一方、発電用モーターは、エンジンと直結しています。
特徴は、動力をミックスさせるための複雑な機構やトランスミッションが介在 しない、
シンプルなシステムに仕上げたこと。
これにより駆動時には、複雑な機構を介したフリクションロスとは無縁の、
高効率でモーターの持ち味を生かしたスムーズ な駆動を実現しています。
エンジンを利用して発電する際も同様で、発電用モーターをダイレクトに駆動することでロスを最小限に抑えています。
【引用】https://www.honda.co.jp/tech/auto/powertrains/immd.html
バッテリー
ハイブリッド用バッテリーとしては、「ニッケル水素」と「リチウムイオン」の2種類のバッテリーが使われています。
現在使用されているハイブリッド車の多くは「ニッケル水素」 を使用していますが、
最近は「リチウムイオン」を採用する車種が多くなっています。
「ニッケル水素」はリサイクル技術も確立しており安定供給できるが
「リチウムイオン」はレアアースの大量確保等に不安がある。
【リチウムイオン】
価格が高い
充電が速い
軽くて小さい
繰り返し放充電しても劣化が遅い
エネルギー密度の高さゆえ発火などの危険性が高い
低温・高温による性能の低下が激しい
【ニッケル水素】
価格が安い
重くて大きい
安全性が高い
低温・高温による性能の低下が少ない
インバーター
インバータは、PHVやEVなどバッテリーと電気モーターで走るクルマにはかならず必要だ。
というのはバッテリーが発生する電気は直流だが、モーターは通常交流電源が 必要となる。
インバータは高耐圧大電流容量のパワートランジスタによって直流を交流に変換する。
その過程で、周波数や電力を調整することで、モーターの回転や トルクを制御する。
トヨタのPCUは発電用モーターと駆動用モーターの2系統のインバータを搭載する。
また、バッテリーの電圧を昇圧する昇圧コンバータも内蔵している。
モーターやバッテリーの小型化には、電流容量を下げるというアプローチがある。
電流を少なくしても同じ仕事量をさせようと思ったら、電圧を上げればよい。
プリウスの場合、初代288Vを4代目では600Vまで昇圧させている。
PCUの小型化は、インバータや昇圧コンバータの半導体技術と、ユニットへの実装技術でも行われる。
まずは別々となった2つインバータ、昇圧コンバータモジュールの一体化。
これは初代プリウスから3代目プリウスで段階的に実現していった。
さらに集積度を上げようと すると、放熱対策の見直しも必要となる。
3代目まではパワー半導体は、放熱のため平面的に展開され、
半導体チップと絶縁基板を介した放熱フィンを工夫していた。
4代目プリウスでは、半導体チップを分割して縦に配置するようにした。
各チップはラジエータと同様な冷却器(液冷)で挟むようにする、縦実装・両面冷却構造とした。
これらの技術改良の結果、初代プリウスのPCUと4代目プリウスのPCUでは、
出力密度が2.5倍、ユニットの容積は17.4リットルから8.4リットル(半分以上小さくなった) になったという。
初代ではラゲッジルームに移設された補器類用バッテリーが4代目ではエンジンルームの戻すことができている。
【引用】https://response.jp/article/2017/11/29/303064.html