ステアリング機構(その1)
Steering Mechanism
ステアリング機構とは
一般的に自動車の前輪の角度を変える機構。
基本的にステアリングホイール(ハンドル)・ステアリングコラム(ステアリングシャフト)
・ステアリングギアボックス・タイロッドなどで構成される。
操作する力をアシストするパワーステアリングでは、油圧ポンプやモーターなどが追加される。
基本構造
ドライバーがステアリングホイールを回すと、
回転はステアリングシャフトを介してステアリングギアボックスに伝えられます。
ステアリングギアボックス内でシャフトの回転運動がタイロッドを
左右に動かす運動へ変換されます。
タイロッドはナックルより後方(又は前方)の内側に伸びたアームに接続されてタイヤを左右に動かす。
タイロッドの終端(タイロッドエンド)と左右のタイヤの中心点は上から見ると台形になる位置に設計されている。
これによりハンドルを切ると車体の回転方向の外側より内側のタイヤのほうが
より大きな角度で曲がるようになる。(アッカーマン機構という)
アッカーマン機構
正確にはアッカーマン・ジャントー機構という。
4輪自動車におけるステアリングに関する基礎的な理論で、
スリップアングル等を考慮しないごく低速での移動時において、
4輪全てが滑らかに動くための条件を示すものである。
右図の上のような4輪車があり、左にステアリングを切っているとする。
全ての車輪は各瞬間において、その向いている方向に動くものとする。
以上の条件の下で、後輪は操向しないのであるから、
回転の中心は後車軸の延長線上にある(図の黄色い点)。
次に、左右の前輪について考える。前述の条件を満たすには、
それぞれの車軸の延長線が、回転の中心を通る必要がある(図の下)。
この時、左右の前輪はそれぞれの位置で操向するために、ホイールベースとトレッドによって方向(角度)に差ができる。
このため、平行(パラレル)リンクで左右の前輪が平行になるように操向してしまうと、
それぞれの車輪でズレが発生してしまう。
下図は、実用上十分な近似として知られている解決法も示している。
ここで示しているように、左右それぞれのナックルアームの延長線が後車軸上で交わるぐらいに、
タイロッドを少し短く変形した4節リンクとすればよい。
このリンクを指してアッカーマン(・ジャントー)機構と呼ぶこともある。
【引用】https://ja.wikipedia.org/wiki/アッカーマン・ジャントー
ステアリングホイール
ステアリングホイールとは、いわゆるハンドルのことである。
車の操舵輪に対して操舵角を与える役割をもつ。
ハンドルという呼び方は和製英語である。
ステアリングホイールは通常円形をしており、ドライバーが手で握るグリップ部分のことをリム、
ステアリングシャフトへと接続される中心部分のことをハブ、
そしてステアリングホイールとステアリングシャフトを繋ぐ部分をスポークという。
ステアリングホイールは大きな円形であり、その大きな円を回転させることで
中心の小さな円(ステアリングシャフト)へと回転を伝える。
そのため、テコの原理によって軽い力での操舵が可能となっている。
つまり、ステアリングホイールの直径が大きいほど、より強い力がステアリングシャフトへと伝達されることになる。
リム部の材質は、芯材が鋼、アルミ合金、マグネシウム合金(社外品は鋼かアルミ合金)、
表面材はウレタン樹脂やポリプロピレンで作られることが多く、皮革や木製の物もある。
一般的にステアリングホイール中央部のスペースにはホーンボタンやエアバッグが装着されている。
【出典】https://www.kurumaerabi.com/car_mag/list/5117/
ステアリングコラム
ステアリングポストともいう。
この中に、ステアリングシャフト(軸)が通っていて、
ステアリング操作をステアリングギアボックスに伝えます。
ステアリングコラムを上下に動かして調整する「チルトステアリング」や、
前後に動かす「テレスコピック」といった機能があり、
キーシリンダー・ライトスイッチ・ワイパースイッチなど運転に必要な主要な操作の多くが集まっている。
電動のパワーステアリングでは、モーターなどの機構がステアリングコラムに取り付けてある車種が多い。
コラムとギアボックスの間には、ユニバーサルジョイントとインターミディエイトシャフトがあり、
ギヤボックスからの振動を吸収したり、事故などで前方から衝撃が加わった時に
インターミディエイトシャフトが縮んでドライバーを守る構造になっている。
【出典】http://www.tosa-days.net/entry/2017/10/03/004516
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