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Transmission

トランスミッション(MT編)
manual transmission

トランスミッション MT編 AT編 CVT編 DCT編

基本構造

手動変速機。操縦者が手動でギアを選択変更をするタイプのミッションのことで、 通常、前進(1~7速)・ニュートラル・後退が選択できる本体と駆動力を断続するクラッチで構成される。

ギアトレイン

FR車はインプットシャフト・カウンターシャフト・アウトプットシャフトで構成される。
エンジンの動力は、クラッチディスクを介してインプットシャフトを回転させる。
インプットシャフトにはメインドライブギアが装着され、 これがカウンターシャフトのカウンターギアと噛み合っている。
カウンターギアの駆動力はカウンターシャフトの各速ギアと アウトプットシャフトの各速ギアの組み合わせにより減速(加速)されてアウトプットシャフトから出力される。
後退はカウンターギアとメインギアの間にもう一つのギアを挿入することによって、アウトプットシャフトを逆回転させる。
各変速ギアは、どのギヤも常に噛み合っているが、アウトプットシャフト側のギアは、 アウトプットシャフトが回転してもそれの影響を受けず、噛み合っているカウンターギアの回転数で回転している。
これに対してシンクロメッシュ機構はスプラインでアウトプットシャフトに固定され、 左右に移動するもののアウトプットシャフトと同じ回転をする。
シンクロメッシュ機構はアウトプットシャフトと噛み合う形状のクラッチハブとハブスリーブ、 シンクロナイザーリングなどによって構成されている。
スリーブの移動はシフトフォークによって行われる。
シフトフォークは、シフトロッド又はシフトケーブルによりシフトレバーと連結される。
FFの場合はインプットシャフトとアウトプットシャフトを一体化したメインシャフトとカウンターシャフトで構成される。
カウンターシャフトにファイナルドリブンギアがセットされ、 ディファレンシャルのリングギアに接続されるためアウトプットシャフトはない。

シンクロメッシュ機構

キー式シンクロメッシュ機構

変速をスムーズにする装置。シフトレバーで変速操作を開始するとクラッチスリーブがギア側に移動します。
この時シフティングキーがシンクロナイザリングを押します。
シンクロナイザーリングが押されるとクラッチギアのコーン部と接触し回転差により摩擦が発生し始めます。
摩擦によりクラッチギアとシンクロナイザーリングの回転差が徐々に減ってきます。
この時シフティングキーはシンクロナイザーリングとスリーブの両側から回転差により 摩擦が生じて左右から挟まれており力を受けてますので、 固定された状態となり、スリーブが動かないように働きます。
摩擦による回転差がなくなるとシフティングキーに働く力がなくなり、 スリーブを動かそうとする力に負けてシフティングキーが押し込まれた状態となり、スリーブが動けるようになります。
さらにスリーブを動かすとリングと対抗して接触します。
この状態になるとリングとクラッチギアの摩擦が大きくなり急速にリングとギアが同期してゆきます。
リングとギアの回転差がなくなるとリングの両側は同じ回転数となり同期した状態となり、 摩擦が発生しなくなるので、リングが動ける状態になります。
スリーブによりリングが押しのけられリングギアにかみ合いさらにギアとかみ合い変速が終了します。
【出典】『最新版 自動車用語辞典』(株式会社精文館)

クラッチ

クラッチの基本構造は、クラッチカバー(プレッシャ-プレ-ト・クラッチスプリング、レリーズレ バ-など)、 クラッチディスク、フライホイ-ル、レリーズベアリング、レリーズフォ-クなどから 成り立っており、 クラッチディスクは、フライホイ-ルとプレッシャ-プレートの中間にあって、 メインドライブシャフト(インプットシャフト)によりトランスミッションギヤに接続されています。
何も操作をしていない時は、クラッチディスクとフライホイールは圧着されていて、 エンジンの回転がミッションに伝わっている。クラッチペダルを踏むと油圧によってマスターシリンダを動かす。
マスターシリンダーは、レリーズフォークを介してレリーズベアリングを動かす。
レリーズベアリングはクラッチカバーのダイヤフラムスプリングの中央にあり、ダイヤフラムを押し込む。
ダイヤフラムの中央を押し込むとピボットリングが支点となりダイヤフラムスプリングが反り返り プレッシャプレートが解放され、クラッチディスクがフライホイールから離れ回転が遮断される。

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